住民票だけ移すけど住まないのはNG?違う場所に住むと違法?

賃貸ノウハウ

住民票だけを移して実際には別の場所で生活している。そんな人は意外と多いのではないでしょうか?

住民票の住所と実際の住んでいる場所が違うと、何かしらのデメリットやトラブルに巻き込まれる可能性もあるので注意が必要です。

この記事では、住民票だけを移して住まない場合の注意点やよくある疑問を解説していきます。

住民票だけを移して住まない場合、どのようなことに注意すべきなのか一緒に確認していきましょう。

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住民票と違う場所に住む人とは?

住民票と違う場所に住む人とはどのような人なのでしょうか。

住民票と違う場所に住む人の多くは、以下のような理由を抱えています。

  • 仕事の関係で単身赴任している
  • 賃貸契約の関係で住民票を移せない
  • プライバシー保護のため
  • 通学で短期間一人暮らしをしている
  • アドレスホッパーで特定の拠点がない

近年では、リモートワークやワーケーションの普及によって、住民票と違う場所で生活する人やアドレスホッパーが増えています

また、DVやストーカー被害で住んでいる場所を知られたくない人や一時的な生活拠点の移動のため、住民票と異なる場所で生活している人も多いです。

住民票だけ移すけど住まないのはNG?

住民票はその人がどこに住んでいるかを証明する書類です。

住民基本台帳法では、転入・転居をした場合は14日以内に市町村長に届け出を行うことが義務付けられています

住民票だけ移すにも関わらずその場所に住まない場合、法律違反となる可能性があるので注意しましょう。

住民票だけ移して住まないのは違法ですか?

住民票を移して住まない行為は、必ずしも違法ではありません

しかし、住民票を移す際には、その住所に住んでいることを前提としているため、実際に住んでいない場合は、住民基本台帳法違反になる可能性があります。

また、住民票だけを移して住まない場合、役所や銀行などで手続きをする際に「本当にそこに住んでいるのか?」と確認されるなど不便なシーンもあるでしょう。

そのため、住民票だけを移して住まない場合は何かしらの証明書類などを用意しておくと安心です。

住民票だけ置きたい場合の対処法

住民票だけ置きたい場合はいくつかの対処法があります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①住民票を実家に移す

住民票を実家に移すのは最も一般的な方法です。

実家に住民票を置くことで、役所や銀行などの手続きがスムーズに行えます。

ただし、実家から遠い場所に住んでいる場合、手続きの度に帰らなければならなかったり本人確認郵便の一部が受け取れなかったり、不便な点もあるので注意が必要です。

②シェアハウスを利用する

一部のシェアハウスでは、住民票だけを置くこともできます

一時的な引っ越しの際や複数拠点で生活する人で、住民票をどうすればいいか迷っている場合はシェアハウスを借りるのも一つの手です。

シェアハウスは家賃が安い点他の入居者と交流できる点がメリット。

ただし、生活スタイルや価値観が異なる人との共同生活となるため、事前にしっかりと情報収集を行い、自分に合ったシェアハウスを選ぶことが大切です。

③オフィスや貸事務所に住民票を置く

住民票は居住の実態がある場所に置くのが原則です。

そのため、基本的にオフィスや事務所に住民票を置くことはできません。

しかし、忙しすぎて家に帰る時間がなく、ほぼ事務所で生活しているような場合は住民票を移した方が郵便物の受け取りなどで楽なケースもあります。

オフィスや貸事務所の場合、居住したり住民票を置くとトラブルになる可能性もあるので、必ず貸主に許可を得ましょう

住民票だけ移すデメリットは?ケース別の対処法

住民票だけを移すことには以下のようなデメリットがあります。

  • 5万円以下の過料に処されることがある
  • 運転免許証の更新手続きが不便
  • 本人確認郵便を一部受け取れない
  • 確定申告が新住所管轄の税務署では不可
  • 公的書類が届かない
  • 通勤手当などの対象外となる可能性あり
  • 新住所で選挙権を行使できない

居住地を特定する住民票は、住所を必要とする手続きで重要な役割を果たします

住民票と実際の住所が異なると、上記のように様々なシーンで不便に感じるかもしれません。

また、住民票だけ移す際に起こりがちな問題の対処法をケース別に紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

住民票だけ移すけど住まない場合の賃貸は?

住民票だけを移して住まないでいると、新たな賃貸契約を結ぶことは難しいです。

賃貸契約を結ぶ際には住民票の提出を求められることが多く、住民票の住所と実際の住んでいる場所が異なる場合は、契約を結べないことがあります。

賃貸契約を結ぶ場合は事前に不動産会社に相談し、事情を説明しましょう。

住民票だけ移すときの郵便物は?

住民票を移しただけでは、郵便物は旧住所に届いてしまいます

実際に住んでいる場所に郵便物が届くようにするには、転送サービスを利用しましょう。

転送サービスは郵便局の窓口やポスト投函、インターネットから無料で申し込むことができます

転送サービスの利用には、本人確認と旧住所の確認が必要です。

また、転送期間は1年なので注意してくださいね。

住民票だけ移す場合は会社に報告する?

住民票だけを移す場合は、会社に報告する必要があります

住民票に基づく住民税の支払いなどの関係上、会社に伝えなくてもバレる可能性が高いです。

また、会社から住居手当や通勤手当などの支給を受けている場合は、住民票の住所が変更になったことを会社に報告しないと、不正受給になる可能性があります。

会社では従業員の住所変更に伴って雇用保険や健康保険書、労災保険の変更手続きなどを行う必要があるので、住民票を移した場合は必ず報告しましょう。

子供の学校の学区や保育園はどうなる?

子供の学校や保育園の学区は、住民票の住所に基づいて決まります

住民票だけを移して学区外となった場合、子供の通学する学校や保育園が変わる可能性があるので要注意です。

特に保育園に関しては、住民票がない自治体の保育園に入園希望をすると「管外協議」という扱いになるケースが多く、減点対象となることもあります

また、認可保育園は利用料が安いため人気で、地域によっては待機児童がいることも多く、住民票がない場合は選考が不利になるだけでなく選考外となる場合もあるでしょう。

上記のように、住民票を移すことで転校・転園せざるを得なくなる可能性もあるので、慎重に検討してくださいね。

住民票だけ移すと扶養から外れる?

通学のための一人暮らしでも住民票を移す場合があります。

そうなると気になるのが、住民票を移したら扶養から外れてしまうのかという点ですよね。

結論をお伝えすると、住民票だけを移したとしても扶養から外れるわけではありません

ただし、税法上の「扶養親族」となるには給与所得が103万円以下でなけれなならないので、アルバイトをしている人は注意しましょう。

都営住宅・市営住宅から住民票だけ移すのはNG?

都営住宅や市営住宅から住民票だけを移すことは、原則として認められていません

都営住宅や市営住宅は住民票を置いて住むことを前提としており、住民票だけを移して住まない場合は契約違反となります。

特別な事情があって住民票だけを移したい場合は、事前に都営住宅や市営住宅の管理事務所に相談しましょう。

住宅ローン控除は?住民票だけ移すけど住まない場合

住宅ローン控除は住宅を購入した人が一定の期間において、住宅ローンを支払った金額の一部を税金から控除できる制度です。

住宅ローン控除を受けるためには、住宅に実際に住んでいることが条件となります。

そのため、住民票だけを移して住まない場合、住宅ローン控除の対象から外れてしまう可能性があるので注意しましょう。

住宅の所有者が単身赴任となって家族が住んでいる場合は、住宅ローン控除を引き続き受けることができます。

アドレスホッパーの住民票は?

アドレスホッパーとは、一定の住所に定住せず、転々と住み場所を変える人のことを言います。

アドレスホッパーは、生活拠点を頻繁に変えるため、住民票の住所と実際の住んでいる場所が異なることが多いです。

しかし、正しく住民票を置くことは国の決まり。

所得税や住民税の納税義務もあるので、アドレスホッパーであっても実家などをメイン拠点として住民票を置きましょう

住民票だけ先に移す方法|新築購入時

新築住宅を購入する場合、住宅ローンを組むために先に住民票を移す必要がある場合があります

これは、住宅ローンを組むための審査や、住宅の登記手続きをスムーズに行うためです。

登記手続きには所有者の住所が必要となりますが、住宅ローン締結時に住民票を新住所に移していないと、複数に渡って登記を行わなくてはなりません

新築住宅を購入する場合は不動産会社や銀行に相談し、住民票をどのように移すのが適切なのか確認しましょう。

まとめ

今回は以下の内容で紹介しました。

  • 住民票は原則、転居から14日以内に提出
  • 住民票だけ置くなら実家が◎
  • 住民票の虚偽は5万円以下の過料となる
  • 住宅ローン控除は住民票と居住地の一致が必要

住民票だけを移して住まないことにはいくつかのデメリットがあります。

住民票を移す際には、必ずメリットとデメリットを比較検討し、自分に合った方法を選びましょう。

もし、住民票の住所と実際の住んでいる場所が異なる場合は、役所や銀行などに相談して適切な手続きを行うことをおすすめします。

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